Arcネタで続けますが、このモデルの工程の中では唯一このアーチの削り出しはNCルータで行なわれます。
普通のモデルはネック中心にNCで精度を出してゆきますが、このArcのトップアーチは精度を求めるのではなく、最初に手加工で削りだした理想的なアーチをそのままデータに置き換え(コレが大変)、職人仕事を任せてしまおうという魂胆で動かしています。
ですからかれこれ20年前のArcと寸分違わぬアーチを今も作ることが出来るわけです。
でも実際はここからが大変!
縦方向に筋状に見えるのがNCルータで加工した跡ですが、あくまで荒加工です。
この後、スクレイパー、かんな、サンドペーパー、あらゆる道具を使ってトップを仕上げてゆきます。
キルトやフレームなど、元々クセのある気を使っていますから、同じ力で削っても場所によって削れ方が
違ってきちゃったりします。
ここが大変なところでもあり、でも楽しく魅力的な工程でもあります。
出来ればず~っとなでるように磨き続けていたいんですが、そうもいきませんので、ゲージを使って形状をチェックしさらに手の感触で凸凹などが無いか念入りに見てから、塗装工程に進みます。
ここがきちんと出来ていないと、塗装を施しても美しく輝きません。正念場ですね。。。