今日は牛骨ナットを加工する際の高さ決めの工程紹介です。ここでの「ミソ」は使っている鉛筆です。写真では分かりにくいんですが、鉛筆を真っ二つ(六角形を半分)に切ったような状態にして底面を平らに削り、先を尖らせているんですね。
コレを使ってフレットの上に乗っけてなぞるようにすると2フレット、1フレットを延長した高さにキッチリ線を引くことが出来ます。この線からどのくらいの高さにナットを削るかは製作家によって微妙に違うと思いますが、ボクは弦溝を切った時に低音弦の太さの2/3~3/4くらいが埋まるような高さ設定をしていますよ。1弦側はもう少し低くしますが、低すぎるとウチのDSTのようにストリングガイドが付いていない機種だと弦が溝から外れてしまうことがありますので要注意です。何事も行き過ぎるのは良くないのです。042のボトム=約1mmちょっとですから0.7~0.8mmですか。
ベースでも1弦側は丁度埋まるくらい。浅過ぎるとプルの時に外れたりしちゃいます。4弦側は太さの1/2~2/3が目安。.105のボトム=約2.7mmですからおよそ4弦側=1.5mm、1弦側が1.0mmほど。
例えば元々のナットの高さが余分にありすぎて、弦溝がすごく深くなっている場合、そのせいで不具合があるということはあまり無いんですが、余分なもの、必要の無いものは少しでもないほうが良いに決まっています。
・・・と思いながら、自分のかわいいお腹をさすりました。